私は、丈夫な麻糸を使っています。
滑りやすいよう、また仕上がりが毛羽立たないよう、ロウ引きされています。
ミシンは表糸に裏糸をループ状にひっかけて縫うので、1つの縫い穴には表糸(あれ?裏糸かな…)しか通りませんが、
革の手縫いでは、丈夫にするため、1つの縫い穴に両側から糸を通して、断面から見て8の字になるように縫っていきます。
なので、糸の両端に針を通します。
糸の長さも、縫う距離の3倍必要です。
持ち手など1mほどの長い距離を縫うときは、糸が3メートル!
肩甲骨を大きく動かして縫うので、冬もぽかぽか♪
1穴目に糸を通して、糸の半分のところから1針目を縫います。
表から針を刺します。
表からとおした糸を
引きながら、同じ穴に裏からも糸を刺します。
8の字に糸を通していく要領です。
この状態で両方の糸を
同じ強さで引き締めます。
慣れるまで、一定の引き具合で縫いすすめるのが難しい!!
洋裁と違って、縫い終わりは玉結びをしません。
2針ほど戻って、少量のボンドをつけた縫い穴に針を通し、糸を切ります。
1穴に糸が4本通ることになるので、針が通りにくい時は、私はペンチで挟んで引っ張っています。
引き締めながら縫っているので、簡単にはほどけません。
失敗してほどくときは、一苦労!
ミシンだと、ダーッと一瞬、
手縫いは、私の場合、50cm縫うのに30分ほどかかります。
裁断から仕上げまでには、
5日ほど。
革は材料費もかかりますが、
手縫いの場合、時間や思いも
たっぷりかけます♡
工場で量産されたものの価格にはかないませんが、かけた時間や気持ちは負けません☆
写真左:手縫い
写真右:ミシン縫い
それでも、手縫いにこだわるのは…
- 機械や電気に頼るのではなく、自分の手で作り出したい
- ひとはりひとはり、心を込めたい
- 時間の積み重ねが、縫い目という形で表されるのが好き!
- 縫い目に個性がでる
手縫いの縫い目は、存在感があるので
私は、縫い目そのものが模様になるなあと思っています。
ぷっくり、太めの糸で縫えるのも手縫いならでは。
ずらっと並んだ縫い目を見ると積み重ねた時間を感じて、満たされた気持ちに♪
自己満足の世界やけど、楽しんで作れば、何かが届くと信じて、
まずは自分が楽しんで作っています♪
次回は「コバ磨き」です♪